新築マンション

コロナウィルスによるマンション価格への影響

マン格

(2020年3月24日更新)
コロナウイルスの影響で株式市場は大荒れとなっていますが、今後想定されるマンション価格への影響をまとめました。
また、東京オリンピックの延期もほぼ決定的となりました。ハルミフラッグの引き渡し延長も可能性が高くなり、マンション市場に与えるインパクトも大きくなるでしょう。

株式市場下落による影響

株式相場の下落による影響は大きいでしょう。連日日経平均1,000円超下落、ダウ1,000ドル超の下落は当たり前になっており、かなり悲観ムードが強くなっています。

マンションの検討者は株やETF、投資信託等の運用商品を保有していることが多いため、今回の相場下落により含み損を被っている人も少なくないはずです。
保有資産の目減りにより、マンション購入検討者の絶対数が減少するため、あきらかにマイナスの影響を受けます。

訪日外国人減少による影響

コロナウィルスの影響で訪日外国人が激減しています。
これまでは中国人をはじめとした訪日外国人のためにホテル需要が非常に強く、マンション用の土地の仕入れが難しくなっていました。
その結果、土地の価格が上昇し、マンション価格高騰の要因にもなっていました。

訪日外国人増加による影響フロー

コロナウィルスの収束までは最低でも半年程度は必要になりますし、世界経済低迷の影響もあるため、今後明らかにホテル需要は減速していくと予想します。

海外投資家の撤退

リーマンショック以降、日本のマンション価格は上昇してきましたが、海外投資家にとっては魅力的な利回りであり、投資対象として人気になっていました。
日本では利回りは4%前後が一般的ですが、海外では1%台であることも珍しくありません。
下表は2014年以降の海外から日本への不動産投資額を示しています。2018年は前年の反動により投資額が減少しているものの、2014年以降一貫して5,000億円以上になっています。

出典:CBRE 日本のインバウンド&アウトバウンド投資2018年


特に2010年代後半は中国や香港の投資家が多く日本のマンションを購入しており、マンション価格高騰の要因になっていました。私もこれまで4回マンションを売却しましたが、売りに出すと必ずといっていいほど中国・香港の投資家が内見に来るほどでした。

今回のコロナショックにより世界的な景気低迷が見込まれるため、海外投資家の購入が減少することはもちろんですが、株価下落による損失埋めのために保有している日本のマンションを売却する動きも出てくるでしょう。

買いのチャンス到来の可能性も

一方で、不景気はマンションの買いチャンス到来でもあります。
特に中古マンションは一時的に値崩れする可能性があります。
今回の相場暴落により金融資産で含み損を抱えている方や、買い替え前提でどうしても自宅を売却しないといけない場合には早期現金化のために投げ売りとなることも想定されます。

中古マンションはもちろんですが、これから販売開始予定の大型マンションはコロナの影響が直撃するため、以前よりも買いやすい価格になる可能性は考えられます。
例を挙げると、パークタワー勝どきは販売開始が2020年6月と最悪のタイミング(売主にとって)ですし、超大規模で売りさばくのが難しくと判断された場合、割安な住戸が出てくる可能性があります。とは言っても建築コストはほぼ固まっているため、多少ディベロッパーの利益の上乗せが少なくなるくらいでしょう。

リーマンショック時にもマンション価格は大きく下落しましたが、下表のマンション価格指数(黄緑色の線)から分かるようにおよそ2年で価格が戻っています。
今後半年〜1年程度のマンション市況には要注目です。



プロフィール
マン格
マン格
マンションアドバイザー
▪️20〜30代のマンション探しを応援 ▪️東京都内予算5000万〜1億円がメイン ▪️過去住宅ローンや投資ローンを担当 ▪️資産性を重視したマンション戦略 ▪️FP
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